現場を離れても
患者様とスタッフを見守る志
こんどう整形外科 事務長
苅田 学
こんどう整形外科 事務長
苅田 学
柔道整復師として入職し、治療家の本分である痛みをやわらげる施術にこだわってきた。2023年から医院の事務長への就任とともに、現在は治療の現場からは離れている。スタッフからの信頼が厚く、医院をよりよい組織へ発展させるために日々奔走している。
自身の痛みが導いた
柔道整復師の道
- どうして柔道整復師を目指したのですか。
- 柔道整復師になる前は、運送業の仕事をしていました。よくある話なのですが、重い荷物を運ぶ中で腰を痛めてしまったんですね。そのとき治療でお世話になった接骨院の先生から、柔道整復師の仕事を勧められたんです。回復しても同じ仕事を続けるのには、不安もありましたからね。自分の身体を労わることにもなるし、困っている人の痛みもやわらげられたらいいなと思い、チャレンジすることにしました。
- 泰大会に移られたのは?
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最初は私をこの道に誘ってくれた接骨院で働かせてもらっていました。泰大会へ移籍したきっかけは、柔道整復師の専門学校で一緒だった野口泰昭先生(薬師台おはな接骨院&鍼灸マッサージ院の前院長)に「こんどう整形外科に来てくれないか」と誘われたことだったんです。
接骨院だけで勤務してきた私にとって、レントゲンや薬の知識もつくので整形外科で働けるのは魅力的だったんです。また痛みの部位だけでなく、患者様の生活環境や心情まで考慮して治療にあたる近藤院長の姿勢には、とても共感しました。自分が目指す治療家の姿はこれだ、と。
患者様の笑顔のために
- 働いていてやりがいを感じる瞬間は?
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患者様の笑顔が見られる喜びです。痛みや苦しみが和らぐと、それだけで笑顔がこぼれることがあります。そんな姿を見るのは励みになりますよね。
それに一緒に働くスタッフのことを誇りに思っています。医療従事者として患者様のことを本気で考えている人たちばかりで、患者様が笑顔で帰っていく、その姿をゴールにしているので、一人ひとりを尊敬もしています。お互いが気さくに話せて、互いの意見も聞きやすい風通しのよい職場だということも感じています。 - 苅田さんのことを信頼している方も多いように思います。
- そう言っていただけるのは嬉しいですね。でも私は、自分が好きなこの環境を守っていきたい、よくしていきたいと思っているだけなんですよ。
予想外のキャリアチェンジ
- そんな中、大きな転機となったのが…
- はい。2023年2月に、医院の事務長職を拝命しました。現場一筋でやってきたので驚きましたね。事務職なんてまったくの未経験でしたからね。でも挑戦しようと思ったのは、求められていることがわかったからです。この組織のために自分ができることならやろうと決意しました。
- 仕事には慣れましたか。
- 最近になって、ようやくですね。事務の知識もないし、パソコンのスキルも足りない中で、周りの支えがあったからやってこられました。チームワークのすばらしさを改めて感じる毎日です。
- 具体的にはどのようなお仕事を担当しているのですか。
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医院の運営に関わるあらゆる事務作業なので、経理や総務、労務管理、法令順守の確認など多岐にわたります。契約書や申請書類の作成、予算管理、スタッフのシフト管理なども含まれます。
今となっては、年齢を言い訳にしないで、新しいことへ挑戦できるのは喜びだとも思います。現場への未練はないのか?とよく聞かれるんですが…ないですね。
どんな形であれ、患者様やスタッフの役に立てている実感があるからかもしれません。今後、事務長として求められているのは、何より組織をまとめ、改革を進めていくことだと感じます。スタッフの意見に耳を傾け、組織全体の発展を目指せるように事務長の職責を全うしていきたいと思います。