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薬師台おはなぽっぽクリニック 診療放射線技師中谷 健

薬師台おはなぽっぽクリニック
診療放射線技師
中谷 健

どうすればもっとよい医療ができるか、働きやすくなるかを考えて実践してきた自負がある。寡黙なようで、面倒見もよい。趣味の釣りがうまくいけば、機嫌もよい。CTやレントゲンなど検査を行う診療放射線技師として、時には院長にも物申す頼れるベテランスタッフだ。

院長から熱心な誘いを
何度も受けて薬師台へ

中谷さんが放射線技師を目指したきっかけを教えてください。
中学生の頃に母が長期入院した経験から、医療の仕事に興味を持ちました。また、姉が看護師なんです。だから自然と私も、医師や看護師がいいかなと考えた時期もありました。診療放射線技師に馴染みがあったのは、父が原発の製造に携わっていたことも影響しています。

資格取得後は、脳神経外科病院に勤務し、レントゲン、CT、MRIの経験はそこで積みました。
薬師台おはなぽっぽクリニックに転職されたのはなぜですか。
以前から野口(泰芳)先生と知り合いで、熱心に誘っていただいたんです。最初はまったく移るつもりはなかったのですが、半ば強引に説得されたというのが本音です。これだけ必要とされるところ環境なら、働きがいもあるのではないかと思いました。

全部を診るから
気づけることがある

転職した感想はいかがでしたか。
予想していた以上に幅広い症例に関われたことは、経験として大きかったです。おはなぽっぽの総合診療では、医師が「ほかにもどこか調子が悪いところはないですか」と聞きます。高齢の患者様が多いこともあって、たとえば骨粗しょう症が早期に発見されることも頻繁にあるんです。

「すべてを診る」覚悟がなければできないだろうと思いますし、私自身もやりがいを感じる点です。
とはいえ現場としては負担も大きいでしょうか。
そりゃ、負担はありますよね。でもここは患者様との距離が近い。名前もすぐ覚えるので、やはり親近感があります。普通の病院やクリニックだと、放射線の仕事場は奥まった場所にあるイメージがありませんか? 施設そのものが大きくない影響もあるのですが、スタッフも患者様も皆、近いんですよね。自然と親しくなる環境なのだと思います。

脳外科で使われている装置のほうが最新式ですし、特定の病気の専門性を極める専門クリニックがいいかもしれません。でも、これから高齢化がますます進んでいきます。全部を診るこの環境なら、介護や福祉の知識も自然と身についていくので、それは大きいですね。
専門性も追求したいと考える人もいるかもしれません。
それなら副業を検討すればいいと思います。原則副業禁止の医療機関もあるそうですが、泰大会では副業が認められています。私も以前の勤務先でも定期的に働いているので、専門性を失わないという意味でも有効ですよね。そんな柔軟な働き方ができるので、自分次第でさまざまなチャレンジができます。

風通しがいい。
だから改善さえも自分次第

逆にここはもっと改善しなければいけない点はありますか。
完璧な職場なんてないですからね、もちろん課題はあります。といっても、自分から提案すれば、職場環境を改善できる点も魅力だと思っています。以前、受付の混雑緩和のためにオンライン受付システムの導入を提案したんです。朝の受付前に並ぶ患者様の長蛇の列を見たときに「これはよくない」と思って。コロナ禍によってオンライン化は急速に普及したようですが、当時はまだまだでした。
受付は本来、中谷さんの仕事の領域ではないですよね。
はい、違います。でも受付スタッフや患者様の負担を見るに見かねて。数社の業者さんにプレゼンしてもらって、導入までの筋道をつけました。こうした提案が通るのは、規模の小さなクリニックならではのフットワークだと思います。現場の声に耳を傾けてくれる、そんな風通しの良さもおはなぽっぽの魅力だと感じています。

時には院長に直接、自分やスタッフの考えを伝えることもあります。年齢も近くて、もともと知り合いだったというのもありますが、職場をよりよくするために言っていることを院長も理解してくれています。

訪問診療も増えて、これからさらに多様なスタッフが関わることになります。当然、新しい課題も出てくるでしょう。皆で力をあわせて、昨日より今日、今日より明日の精神でがんばっていけたらいいと思います。

イキイキチイキパーソン
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